光触媒とは？

　水中に酸化チタンを入れると，真空紫外光はもちろん、理論値の波長が242nmに対応するエネルギーより低い通常の紫外光でも水を分解して水素や酸素を発生させることが出来ます。しかも酸化チタン自身は、反応の前後で何も変化しません。

酸化チタンは水を分解する化学反応に必要なエネルギーを低くする役割を担っているわけです。  このような点から触媒の働きと類推させて、光触媒と呼ばれたと思います。

何とか触媒とは通常はその何とかで示されるものが触媒材料です。

光触媒の場合、光自身は触媒ではありません。

光エネルギーを有効に働かせる物質が光触媒なのです。

光触媒分解

これは物質を分解してしまう現象です。例えば、有機物は二酸化炭素と水分に分解されます。これは光合成反応の逆で、燃焼反応に相当します。酸化チタンが波長380ナノメートル（nm）以下の紫外線を吸収した時に光触媒反応が起こりますが、この反応は3万度以上での燃焼反応に相当します。しかし、通常の燃焼反応とは全く異なり、光触媒では温度が上昇せずに室温の状態で反応が進むのです。また、燃焼反応ではいったん火が付くと物質が無くなるまで反応は続きますが光触媒反応では、光が当たる時に、光の量の分だけ反応が起きるのです。紫外線ランプの入った空気清浄機のフィルターに酸化チタンを入れておくとフィルターにとらえられた汚れや菌ウイルスなどが分解されます。

酸化チタンと紫外線により、人手をかけずに汚れを防げることを言います。蛍光灯、LED照明なども抗菌機能は十分に得ることが出来ます。